健康ノート

病気やケガの記録。健康のため、試行錯誤してきたことのまとめ

橈骨遠位端骨折~手術~

最初にお断りしておきますが、今回の入院・手術は何しろ右手が使えなかったため、記録するということが出来ず、何カ月も経ってから書いているため、記憶があやふやで細かい部分が間違っているかもしれませんこと、ご了承くださいませ。

手術前日からの入院で、ある程度は持っていた非常用の持ち物で対応できましたが、やはり、家族に当日買ってきてもらわないと不便なものもありました。しかし、一人暮らしで知り合いがいない場合もあるわけで、その辺は病院に相談すれば何とかなることもあるのかもしれません。売店もありますし。売店閉店時間の場合は、都内で外出出来るのなら大抵近くにコンビニもあります。ただ、右手骨折状態では、財布からお金を出すこともままならないので、そこはキャッシュレスが威力を発揮するかもしれないと思いました。

 

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ロッキングプレート

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ロッキングプレート側面

手術前夜

骨折した日に入院し、翌日朝に手術ということで、入院した日の夕方に担当の麻酔科医と薬剤師が来て説明してくれました。これは、大腸がんの手術前と同様で、手術の手続きというのはこういうものなんだな~と思い出しました。ただ、大腸がんの方が内臓を切る大がかりな手術でしたから、輸血等いろいろと承諾書が多かったですね。

麻酔については、部分かと思いきや全身麻酔。さすがにプレート装着というのは骨に穴を開けたりするから目覚めてるとまずいんですかね。ベテランの麻酔科医にこれまでの麻酔で何か問題がなかったかと聞かれたので、どうも麻酔が効きにくく覚めにくいような気がすると説明。歯科の麻酔では長時間麻酔が切れなかったり、大腸内視鏡では効きすぎて、後の快復も時間がかかったり。そして、虫垂炎や大腸がんの術後の麻酔が切れてくる時には吐き気がひどくて大変だったと伝えました。すると、その医師は「麻酔が切れる時に吐き気がするのは、車酔いする若い女性が多いんだよ」とにこやかに言うので笑ってしまいました。「若い??」と。でも、確かに、車酔いはするし、女性ではあります。ただ、自分で運転するようになってからは車酔いほぼ起きなくなりましたが、手振れするビデオを見ていると吐き気がしてきます。素人撮影のビデオ上映会なんてたまったものではないので見ません。というか長く見ていられません。3D映画やVRはどうなるかわからず、怖くて見られません。映像酔いと言うらしいですね。脳の予測と実際の映像との動きの差で平衡感覚がおかしくなるためらしいですが、原因は未だに不明。なので、どうやら、そういう体質の人は吐き気がつきまとうようです。初めて知って妙に納得してしまいまいした。麻酔は脳に影響を及ぼしていますから。麻酔は術後、翌日の午前中いっぱいまで神経ブロックで効くようにして、吐き気が出ないようにしてあげるよとのこと。そして切れたあとは鎮痛剤を飲むことになるとのこと。

薬剤師の方からは、手術後の抗生剤や鎮痛剤について、アレルギーについて等の話になりました。また抗生剤や鎮痛剤で胃が荒れるけど、痛いのは耐えられないから仕方ないなと思って聞いていました。

それにしても右手が使えないのは本当に不便で、自販機で水一つ買うにも、痛みで右手に何も持てないため、硬貨を投入するときに「財布はどうするんだ?」となって、足の間に挟んでたり、トイレに行っても一苦労。ズボンの上げ下ろしを左手のみでしてみればわかります。ただ、食事に関しては、なぜか案外左手でもある程度箸が使えたのでさほどでもありませんでした。お手数をおかけした串刺しのおかずは、食べようとすると重さで落ちてしまうので、はずして箸で食べていました。翌日朝に手術でも、内臓は関係ないからか、夕食は普通に出ました。お昼前の骨折で昼食抜きになっていたので良かったです。

夜寝るときに、腕を動かしたら痛みで目が覚めるんじゃないかと心配しながら寝ました。横になった時に腕の位置が肩から下がらない方が楽だからということで、病院では腕の下に置くように直方体の枕的なものを貸してくれましたが、確かにその通りで、それを下に置いていると楽でした。が、やはりよくは眠れませんでした。

 

 手術

手術は、手首内側を4~5cm切開し、ロッキングプレートと言われるネジのついたチタンのプレートを骨折箇所を固定するために装着するものです。
救急病院で、当日まで手術時間が確定せず、いきなり朝一番になったため夫の来院は間に合いませんでしたが、特に立ち会う人がいなくても普通に始まりました。手術前、上半身の下着は取って術衣に着替え、髪をゴムでまとめました。これがまた一人で片手でするのが大変で時間がかかりました。ある程度着たあとは、術衣の紐を結ぶなどは看護師がやってくれました。そして、左手首に点滴を入れます。こういうのは、非常時用の血管確保っていうものでしょうか。

看護師に伴われて別のフロアに移動し、手術室に入ると前日に説明してくれた麻酔科医がいて、にこやかに?迎えてくれました。手術台に上がり、血圧測定用のカフや、洗濯ばさみのように指先を挟んで血中酸素飽和濃度や脈を計測するというパルスオキシメーターを装着。仰向けになってマスクを顔に装着。深呼吸するように言われ、最初は酸素で、その後麻酔になるとのことで、何回目かの深呼吸のあと、ストンと意識がなくなりました。

手術は30分ほどだとのこと。骨折も複雑ではなかったため、特に手間はかからなかったのではないでしょうか。

意識が戻ってから、ストレッチャーで病室に戻りました。腕にはカフが巻かれ、左手の人差し指にはパルスオキシメーターが装着され、点滴されたままの状態です。そして、右腕はギプスでなく、手の甲側に添え木がされた状態で包帯でグルグル巻きにされ、三角巾で吊っていました。そして、感覚としてものすごかったのは、三角巾をはずした時に右腕の肘から先が「丸太」のようだったこと。なんというか、正座して痺れた足のような感覚。これが神経ブロックというものなのだそうです。全く動かせないので、自分の体の一部でありながら丸太のようで、おなかの上に載せていると重い。動く時に左手で右腕を「よいしょ」と持ち上げる感じ。三角巾で吊っていればいいんですが、はずすと「丸太」。前日のように痛みはないものの、その感覚がすごかったです。その日は点滴で水分などをとり、一日絶食。全身麻酔から覚めたあとに、痛みや吐き気が出なかったのは麻酔科医が言ったとおりで、本当に助かりました。